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プリマドンナの栄光     「カルテット!人生のオペラハウス」  [映画]

カルテット!人生のオペラハウス
監督 ダスティン・ホフマン  
2012年 イギリス  99分
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加齢で引退した音楽家たちがいっしょに暮らす高級老人ホームは、財政難に見舞われており、経営資金を得るために、ヴェルディ200年祭のコンサートを開くことになり、選曲の案を出し合い練習に励んでいた。


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オペラ歌手のプリマドンナだったジーン(マギー・スミス)が入居することになった。
ジーンの気位は高く、かつての栄光の保持のために、衰えて歌えない自分を人前にさらすことを拒んでいた。
拍手をして迎えてくれるのはかつてのジーンの活躍に敬意を払ってくれている人々である。


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先に入居していた男性2人、女性1人はジーンとは昔の音楽仲間であり、ジーンを中に入れてカルテット(四重唱)を形成しようと言う相談が持ち上がったのだが、男性の1人レジーはジーンとは9時間結婚していた男性であり、恋多きプリマドンナのジーンの裏切り(浮気)によって別れていた。
反発しあっていた2人は、同じ場所で暮らしていると言うことで、いっしょに散歩することが出来、お茶を飲むことが出来、知らず知らずのうちに昔のことを語りあいつつ、気が晴れて行き、徐々に心が通いあうようになる。
4人はカルテットを結成し周りのものたちの励ましを受けて、コンサートを開くことが出来た。


良くも悪くも思い出を共有した者たちが年をとり、介護施設で偶然に再会し、最後までの年月を共有し合うためには、許しあい、存在を認め合うことが必要になってくる。
若いころといえども、自分を侮辱したり、騙したり、裏切ったりした人を許すのはなかなか難しい。



最近見た劇場映画 「藁の楯」 「愛さえあれば」 「ポゼッション」 「クロユリ団地」
☆テレビで放映された「レディ・チャタレイ」(原本 D・H・ローレンス 「チャタレイ夫人の恋人」)の内容がよかったので、武藤浩史訳の小説(筑摩書房)を読んでみたが、猟番が使う博多弁に似た言葉に吹きだしてしまった以外は、個人的には、内容が深く男女について書かれたものでは最高の感性であるように感じられた。
以前手にした伊藤整訳は×××が多かったので今回も見送来るつもりだったが、×××がもうつけられていないことを知り拝読している。かなり知的で上品です。うかつでした。

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ストレス障害を持つスーパーヒーロー  「アイアンマン3」 [映画]

アイアンマン」
監督 シェ―ン・ブラック 
2013年 133分
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アイアンマンのトニー・スタークは、大富豪であり、天才肌であることを活かし、人々のために、まだ見ぬ敵に備えてアイアンマンスーツを脅迫的に開発しつづけている。
命令すれば腕や足等の部分が飛んできてトニーのからだを繭のように囲むスーツを開発している。
開発がうまくいかなかったりすると、鬱状態になり過呼吸まで起こる。


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テロリストのマンダリン(アメリカの敵、ヴィン・ラディンに類似)にアイアンマンスーツの開発を行っている邸宅を破壊され、恋人のペッパーが連れ去られ、無力感にさいなまれる。


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一人暮らしをする勇気ある賢い少年に出会い、嘘いつわりのない話をしているうちに落ちついてきたトニーは、自分を取り戻し過呼吸もおこらなくなってくる。
危機に陥った時には、同じような孤独を体験したことのある、信頼感を持ちあえる友達の励ましの言葉が大切である。

高いビルの上や組み立てられた鉄骨の広い空間、空や海の上での戦闘アクションはものすごい迫力で迫って来る。


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豹変する恐怖  リメイク版「死霊のはらわた」 [映画]

リメイク版 「死霊のはらわた」
2013年5月公開 監督フェデ・アルバレズ
91分 アメリカ

人が通常の生活の中で、怪物や怨霊めいた者に変貌するおぞましい姿は、何も映画だけに限られるものではないが、映画ではある意味、役どころが設定ずみなので、安心して納得しながら鑑賞することが出来る。
危害がこちらに及ぶことがなく、見たくないところは見なくて済むからだが・・・・




ミア(ジェーン・レヴィ)の薬物依存症を治療するために、ミアの兄とその恋人ナタリー、看護師のオリヴィア、高校教師のエリックの5人が人里離れた森の中の山荘にやって来る。

ミア
死霊のはらわた7.jpg

ミアの兄デビット
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異常な臭気が床下から漂ってくるので、地下への階段を見つけてしまう。
薬物依存症のミアは何かに脅えて異常行動をとるのだが、他の4人は薬物の禁断症状から、ミアには見えないものが見え、感じられないものが感じられていると判断している。

エリックは血で書かれた死者の書を地下室で見つけ、不用意にもそこに書かれている名前(封印されている悪霊の名前)を読み上げてしまう。
封印が解かれたので何かが山荘に向かってやって来る。
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死者の書の効力をなくすためには、土に埋めるか火で焼くしかない。
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一番恐怖を感じたのはミアが悪霊にのりうつられて徐々に変貌してゆく姿だった。
もう一つは、惨劇の山荘を抜け出そうとして、森に続く川を渡ろうとした時、雨で川があふれて逃亡の願いを絶たれた時だった。
散々な目に合った末に死ぬのも恐いが、生き残るのも恐い。

ミア
死霊3.jpg


ミア
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ミア
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ミア
死霊のはらわた.jpg







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バスツアーに行ってみた [エッセイ風]

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早朝から、10時間かけて3つの窯元をバスツアーで巡る民陶祭に行ってみた。
私に当てられた座席は、後方に近く少しだけ高くなっていて、乗用車よりも高い視点で空中を飛んでいるような感覚で風景を眺められた。
判円の風船状に盛り上がった緑の木々は、濃い影によってますますふくれあがっていっているようだった。


ツアーで初めて会った人たちは皆、人生で出会っていっしょにすごしたことのある人たちの誰かに似ていて、バスの乗り降りに顔を合わすだけなのに懐かしい気がした。
仮にも事故などが起こらず、人が幸せに存在できている時に漂う雰囲気が、バス空間の中にあふれていた。


帰る道が分からなくなり15分遅れてやっとバスにたどり着いた2人組の中年のご婦人がいた。
貴重な皆の時間を奪ってしまったわけだが、ツアーの搭乗員の女性が誰が聞いても納得がいくやんわりとした言い方で、責めず、叱らず 事務的な注意事項を読み上げて気付かせるやり方をとり、それはお客さんにはまた来てもらわなくてはならない配慮から来るものでもあるが、楽しい雰囲気が崩されないプロの言葉だった。



下駄は沢山持っているが、昨年買ったこんな下駄をはいて行って見た。
最近は電車の中でもよく見かける。
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男下駄は大きくて、地味な鼻緒で、はきやすい。
男下駄.jpg


陶工は男性が多く、代々長男が受け継いでいる窯元が多かったが、陶工の奥さんや娘さん、お孫さんたちだろう、妙齢の女性たちのふっくらした対応とさくさくした客さばきに祭りの気分は盛り上がった。


頭に紺色の綺麗な布をまき、作務衣を着られた華奢な70代後半の女性がおられた。
器を見ておられるだけで買おうとはせず、ニコニコしながら歩くことを楽しんでおられるようだった。
帰りのバスの横で女性たちの輪ができ、やんややんやの喝采が響いていた。
頭の布をとり、僧職をあらわにされた尼僧が、自分の生い立ちや人生を振り返る話をしながら健康体操を披露していた。
そう言う修行の仕方が、尼僧個人にはあるのだろうと思いながら、
「それはいつするの」と私が聞いて見ると、皆が声を合わせて「今でしょ」と言った。




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おじさんやおばさんたちの小学校の同級会の遠足 [エッセイ風]

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「道の駅」
どこにでもある道の駅の一つが故郷(父方)にもある。
道の駅のおおよそ100メートル向こうに10年間住んだ場所があるが
新しい家が建てられている。


地下に無数の地底湖があると言われている道をたどるための遠足の言いだしっぺは私だったらしい。
もう20年も前から個人的に皆を誘っていたのは確かだ。


故郷の土を踏むと鈍っていた子どもの頃の野性的な感覚が戻って来る。
現在の自分の鬱気分と明快な驚きと喜びの気分の出所(根元)に対する、視点を変えた(屈託のない幼友達の視点も取り入れる)傾向と対策の素となる闇の道筋が、月に煌々と照らされ、草むらの木陰の影にそって現われ、不安定なままではあるが安定した定着地を見せてくれる気がするのである。
そこは霧に煙っていて見えにくいのだが何かいきいきとしたものの気配が感じられる。


小学校の5年1組の受け持ちだったS先生(現在76歳 吉永小百合さん又はフランス女優のジャクリーヌ・ササール似と言われている)を中心に4月末に道の駅で待ち合わせをし、皆で小学校まで歩き、よく遠足に行った山に登った。
S先生は男子の憧れの的で、そう言う意味で誰かが先生に出席してもらう約束を取り付けたのだった。



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よく遊んだ小学校の裏山には岩山がある。 杉を植えたのは私たちだった。
風の又三郎が遊んでいてもおかしくない木造の雰囲気のある小学校の建物は今はもうない。




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写真のまん中あたりから左に伸びる灰色の道は、まだまだ続いており、写真には映っていないのだが
右へ曲がり、中心に向かって来る。山へ向かう道はさらに林の中の坂道を登って行く。



乙女のようなS先生を入れて総勢18人、うしろになり前になりながら今はもう誰も住んでいない友人の家を眺めながら、今は亡き友人の話をして歩いた。
駄菓子屋だったTちゃんは、お菓子のはずれなしのクジを持ってきておじさんおばさんたちに引かせてくれた。
白米のおにぎりと田舎漬けのたくあん、朝4時半に起きてRちゃんが作ってくれたおこわがとっても美味しかった。


よく覚えていないが、やさしかったS先生が激しく怒り狂ったことがあった話も出た。
教職と言う権威の失墜事件がやさしいS先生だからこその教室で起こったらしい。
「受験戦争に勝たなければ出世できないよ」と言う大人側の圧力と差別が子どもたちを毎日傷付けていて、そのガス抜きが子どもたちの反乱になったのではないか。


昼食後の3分間トークが一番の御馳走だった。
やさしい声で悲しく(短調の曲のように)語りかけるS先生の横に座った子どもの頃から素直だった男子の一人が感極まって泣き声で感謝の意を述べ始めた。
彼は中学の同窓会にも1度も出てきたことがなく、人生苦労続きだったらしい。
寒村に生を受け同じ空気を吸ったいたずら好きの仲間同士気持は理解できた。


昔からS先生の声は私たちの悲しみに届く。
こんな声が出せるなんてS先生の20歳までの人生に何があったのだろう。

次回こそ、河童や烏天狗、池の大蛇や川に流された子どもたちに出会うミステリーツアーを!!




映画「ブラック・ブレッド」(黒いパン)を思い出す。
スペインのカタル―ニャの寒村の少年が
両親や町長や教師の裏側を見てしまい大人を信じなくなる。
いとこの少女が教師と通じていることを知り見下すようになる。
黒いパンは貧しい人々の食べ物。
ブラックブレッド.jpg
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